「腎盂炎」と「腎盂腎炎」、どちらも腎臓に関わる病気ですが、実はこの二つ、全く同じものを指しているわけではありません。 腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い を理解することは、自分の体の状態を正しく把握し、適切な対応をとるためにとても重要です。この違いを、専門用語をなるべく使わずに、わかりやすく解説していきますね。
「腎盂炎」と「腎盂腎炎」の基本的な違い
まず、大前提として、 腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い は、病気の進行度や範囲にあります。簡単に言うと、「腎盂炎」は腎盂(じんう)という部分に炎症が起きている状態を指す広い言葉です。一方、「腎盂腎炎」は、その炎症が腎臓の実質(じんぞうのちいさなつぶつぶ)にも広がってしまっている状態を指します。
例えるなら、喉の炎症を「喉頭炎」と呼ぶのに対し、その炎症が肺にまで及んでしまった場合を「肺炎」と呼ぶようなイメージです。腎盂炎は、まだ初期段階であったり、範囲が限定的であったりする可能性を示唆しますが、腎盂腎炎となると、より重症度が高いと考えられます。
この違いを理解するために、腎臓の構造を少し見てみましょう。
- 腎盂(じんう): 腎臓で作られた尿が集まる、漏斗(ろうと)のような部分です。
- 腎臓の実質(じんぞうのじっしつ): 実際に血液をろ過して尿を作る、腎臓の本体部分です。
つまり、「腎盂炎」は漏斗の部分の炎症、「腎盂腎炎」は漏斗とその先の本体部分の両方に炎症がある、ということになります。
「腎盂炎」とは?
「腎盂炎」は、文字通り腎盂に炎症が起きている状態です。この炎症の原因の多くは、細菌感染です。膀胱炎などが進行して、細菌が尿管を逆流して腎盂に達することで起こることがあります。
症状としては、発熱、腰の痛み(片側または両側)、尿の濁り、排尿時の痛みなどが挙げられます。ただし、初期の段階では症状が軽いこともあり、見過ごされやすい場合もあります。
腎盂炎の主な原因と症状をまとめると以下のようになります。
| 原因 | 細菌感染(膀胱炎などからの逆流) |
|---|---|
| 主な症状 | 発熱、腰痛、尿の濁り、排尿痛 |
「腎盂腎炎」とは?
「腎盂腎炎」は、先ほど説明したように、腎盂の炎症がさらに腎臓の実質へと広がってしまった状態です。これは、腎盂炎よりも重い状態と考えることができます。
症状は、腎盂炎よりも強く現れる傾向があります。高熱(38℃以上)、悪寒(さむけ)、強い腰痛、吐き気や嘔吐などが典型的な症状です。放置すると、腎臓の機能が低下したり、全身に細菌が回って重篤な状態(敗血症)になるリスクもあります。
腎盂腎炎になった場合の注意点をいくつか挙げます。
- すぐに医療機関を受診すること。
- 医師の指示通りに、処方された薬(抗生物質など)をしっかり飲みきること。
- 十分な水分補給と安静を心がけること。
「腎盂炎」と「腎盂腎炎」の診断方法
腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い を正確に診断するためには、いくつかの検査が行われます。まず、患者さんの症状を詳しく聞き取り、腰のあたりを叩いたときの痛み(叩打痛:こうだつう)などを確認します。
そして、尿検査で細菌や白血球の有無を確認し、尿路感染症かどうかを調べます。また、血液検査で炎症の程度や腎臓の機能を確認することもあります。場合によっては、超音波検査やCT検査などで、腎臓や尿管の状態を詳しく調べることもあります。
診断のために行われる主な検査は以下の通りです。
- 尿検査
- 血液検査
- 超音波検査
- CT検査
「腎盂炎」と「腎盂腎炎」の治療法
腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い によって、治療法にも若干の違いが出ますが、基本的には原因となっている細菌を退治するための抗生物質による治療が中心となります。
腎盂炎の場合は、比較的軽症であれば、外来で抗生物質を内服する治療で改善することが多いです。しかし、腎盂腎炎や、腎盂炎でも症状が重い場合は、入院して点滴で抗生物質を投与する治療が必要になることがあります。また、高熱や脱水症状がある場合も、入院治療が検討されます。
治療のポイントは以下の通りです。
- 原因菌に合った抗生物質を使用する。
- 症状が改善しても、処方された期間、薬を飲みきることが重要。
- 水分をこまめにとり、体を休める。
「腎盂炎」と「腎盂腎炎」の予防法
腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い を理解した上で、これらの病気を予防するためには、日頃からのケアが大切です。最も基本的な予防法は、尿路感染症の予防です。具体的には、以下のようなことに気をつけると良いでしょう。
まず、排尿を我慢しないことが大切です。尿を溜めすぎると、細菌が繁殖しやすくなります。また、排尿後は、前から後ろに拭くようにしましょう。これは、肛門の細菌が尿道に入り込むのを防ぐためです。
さらに、十分な水分を摂取することも重要です。水分をしっかり摂ることで、尿が薄まり、細菌を体外に排出しやすくなります。
予防のための具体的な行動は以下の通りです。
- 排尿を我慢しない
- 排尿後は前から後ろに拭く
- こまめな水分摂取
- 体を冷やさない
「腎盂炎」と「腎盂腎炎」の再発予防
一度、腎盂炎や腎盂腎炎になったことがある方は、再発しないように注意が必要です。 腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い を理解し、治療が完了した後も、油断は禁物です。
再発予防のためには、先ほど挙げた予防法を継続することが基本となります。特に、体調が低下しているときや、疲れているときは、細菌に感染しやすくなりますので、十分な休息と栄養を心がけましょう。
また、基礎疾患(糖尿病や腎臓の病気など)がある方は、そちらの治療もきちんと行うことが大切です。定期的に健康診断を受けるなどして、体の状態をチェックしてもらうことも、早期発見・早期治療につながります。
再発予防のためのポイントをまとめると以下のようになります。
- 日頃からの健康管理(十分な睡眠、バランスの取れた食事)。
- 基礎疾患がある場合は、その治療をしっかり行う。
- 定期的な健康診断の受診。
「腎盂炎」と「腎盂腎炎」は、どちらも腎臓の病気ですが、その進行度や範囲に違いがあります。 腎盂炎 と 腎盂 腎炎 の 違い を正しく理解し、もし気になる症状があれば、迷わず医療機関を受診することが大切です。早期発見・早期治療が、健康な腎臓を守るための鍵となります。